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労働契約、請負契約、業務委託契約のちがいは何?

 【この項は、大阪労連のHPから採録しました】(HP化にともない、一部形態変更しました)

 最近、使用者は、労働者を採用するときに、労働法のしばり(いわゆる雇用リスク)を避けるため、労働者として雇うのでなく、請負や業務委託で契約しているケースが増えています。労働契約と請負契約、業務委託契約とはどのような違いがあるのでしょうか。

答 民法では、労働契約(民法では雇用契約という文言をつかっています)、請負契約、業務委託契約(民法では準委任契約という文言をつかっています)ははっきりと区別されています。
 労働契約とは、契約の当事者の一方が相手方に労務に服することを約束し、相手方がこれに対して報酬を支払うことを約束する契約のことです(民法623条)。つまり、労働契約の目的は労務の提供そのものにあります。
 これに対し、請負契約は、仕事を完成させることを約束し、仕事の結果に対して報酬をもらう契約で(民法632条)、業務委託契約は、法律行為以外の事務を行うことを受諾した者が自分の責任・管理のもとで、その事務の処理を行うことを約束する契約です(民法656条)。
 つまり、請負契約は仕事の完成が、業務委託契約はまかされた事務の処理が目的となっているわけですから、労働契約とは異なり、労務の提供そのものは目的とはなりません。
 このように、民法上は、契約の目的により区別されているわけですが、労働基準法では、これに関係なく、使用者と「労働者に該当する者」とが結ぶ契約、すなわち労働契約について、定めるべき労働条件の最低基準を規律しています。
 労働基準法では「この法律で労働者とは職業の種類を問わず、事業または事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」と定義されています。
 したがって、民法上の契約形態に関係なく、事業に使用され、賃金の支払いを受けているとみなされる者は、労働法による保護の対象となる労働者とされ、この労働者と結んだ契約は労働契約になるわけです。
 そのため、個人と請負や業務委託と称する契約を結んだとしても、会社がその者を指揮命令して労務に服させているなど使用従属労働を行わせている場合には、労働契約とみなされることになります。
 この場合には、使用者に対して、解雇についての予告の義務など労働法による各種の義務が課せられるのはもちろんのこと、解雇についての解雇権の乱用の法理などの各種の制約も受けることになります。
 なお、労働基準法研究会労働契約等法制部会労働者性検討専門部会報告(1996年)では、労働者性の判断基準として、
 の4条件を満たす場合は労働基準法上の労働者としています。(松岡)


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